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まちの先生企画講座5「生振の今昔話し」

第2回「その後の生振~昭和の時代~」

2022/11/28

 11月25日(金)、まちの先生企画講座5「生振の今昔話し」の第2回「その後の生振~昭和の時代~」を石狩市花川北コミュニティセンタ―で開催しました。講師は春光寺住職の前川英信さん、受講者は34名でした。
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 以下はお話の概要です。
 前川さんは、「前回は生振捷水路によって元々一続きだった生振が分断されたと云うお話をしましたが、今日は最初にその捷水路の事からお話します」と言って講座を始められました。
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◇生振捷水路掘削工事(大正7年~昭和6年)について
最初は人力で掘られていたが次第に機械化されて、掘削機や浚渫船が導入され掘りあげた土砂もパイプで搬出されるようになった。
また、振興倶楽部(生振座)と云う素人芝居興行もあった。
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捷水路掘削の目的は、洪水対策だが、水位を下げることで石狩川流域の湿地を乾燥させ耕作可能地としたと云う面もあった。そのおかげで流域には多くの人が住むようになった。
しかし捷水路ができたことにより生振の人達の他地区への出入り道がなくなり閉じ込められたような形になった。
主な交通手段は渡船で数か所あった。
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茨戸から生振へ入る道の橋(観音橋《昭和10年開通、名前は生振観音に因む》)
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この道は道路ではなく茨戸川増水時の為の堤防(旧石狩川締切堤防)として作られたもの。昭和10年にできたこの堤防により車が通ることができるようになり便利になった。
その後、札幌大橋、花畔大橋、茨戸大橋、生振大橋ができて交通の便が非常に良くなった。
◇交通手段
馬そりと馬車。
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◇第二次世界大戦中の食糧増産の挿絵
「私が生まれたのは昭和24年で食糧事情もやや上向いた頃でしたが、それでも家では南瓜ご飯を食べました。ご飯に味噌汁をかけて食べる猫飯は好きでした」と前川さん。
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◇戦後の食糧増産(水田化)
昭和24年の干ばつ被害により水田への切り替えが急激に進んだ。
昭和24年に設置され、25年から供用された揚水ポンプ。
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◇前川家の水稲栽培状況(自家水田があった)
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◇前川さんの思い出
伏古神社の所で映画撮影があり、十朱幸代さんが出演していて素敵だった。
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◇昭和39年ころの日常生活
前川さんのご両親。お寺の庫裏と泥炭ストーブ。風呂は最初ドラム缶だった。
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◇昭和43年、生振の主要道路の除雪が開始され、冬期間のバス運行が始まった
それまでは、冬は札幌へ通えないので下宿をしていた。
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◇昭和45年、生振が市街化調整区域に指定される
◇市街化調整区域指定後まもなく石狩市農業振興地域にも指定された
このふたつの指定は、矛盾があるのではないか。
振興地域と云っても、具体的な農業振興策は取られていない。
実際に、北生振には本格的なかんがい施設、排水路があるが、生振にはない。
あまり発展性が見られず、人口だけが減っているのが現実。従来は、地元の要望に沿って開発を進めると云うのが市の方針だったが、地元にはそれだけの活力がなくなっているので、市の主導が必要ではないかと思われる。
 以上が本日のお話ですが、捷水路が出来ても洪水は減らず、出入り口がなくなって他地区への往来が不便になったこと。近年は市街地調整区域指定で第一次産業以外の建物は立てられず、農振地区と云いながら本格的な排水施設がないことなど生振の人達にはこれまではっきりとした目標が示されてこなかったようです。一方前川さんの体験談は、田植えの手伝いや猫飯などに加えて十朱幸代さんを見た思い出など微笑ましい挿話がたくさんありました。次回は、前川さんの市職員時代のお話です。
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 最後に受講者の声をご紹介します。
「昭和になってからの生振の動き、前川さんの子供の頃の体験大変楽しく聞かせてもらいました。自分の子供の頃をつい思い出し今では考えられない生活を懐かしくもあり今の時代への感謝もした時間でした。生振の人達ががんばって土地を発展させてください」
「前回より声も大きく聞きやすかったです。大変興味深く面白かったです」
「生振の変遷がよくよく分かった。かんがい排水事業状況が十分なされていないことや市街化調整地域と農振地域の制化による不便な状況も勉強になった」
「お寺の住職さんよりその後の生振の昔話を語っている方が生き生きとして話しているみたい!素晴らしいです」
「素人劇団など当時の賑わいに想いを!」
「生振の歴史が良くわかりました。第3回もたのしみにしています」
「生振のこと、全くわかっていませんでしたが、少し生振の事理解できたかな。良かったです」









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