いしかり市民カレッジ

トピックス

トップページ トピックス 主催講座12「石狩浜の漂着物から地球が見える」


トピックス

主催講座12「石狩浜の漂着物から地球が見える」

第1回「石狩浜の漂着物はどこからやってくるか?」

2021/10/31

 10月28日(木)、主催講座12「石狩浜の漂着物から地球が見える」の第1回「石狩浜の漂着物はどこからやってくるか?」を石狩市花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、いしかり砂丘の風資料館学芸員の志賀健司さん、受講者は21名でした。
 
 志賀さんは「本日は石狩浜の漂着物についてお話しますが、漂着物についてこんな言葉があります。『漂着物は、渚の百科事典である』『漂着物は、海からの手紙である』このふたつの言葉はどう云う意味でしょうか?それは、本日のお話を聴いていただければ、お分かりいただけると思います」と言ってお話を始められました。
21,12,1,1.JPG
ビーチコーミング(beach combing)とは
海辺の漂着物を観察・採集して、海と人間について考える、知的な遊び、のこと。
石狩浜の漂着物は、どんなものがあるのか?
どこから、どうやって来るのか?
海辺とは
海と陸の境界。
海辺には、海から陸から、いろいろなものが集まってくる。
石狩浜には、さらに川もある。
外国からの漂着物
世界の海はつながっていて、海流は地球を巡り、世界中から漂流物を運ぶ。
※外国から来た漂着物ばかり目につくが、日本の物も外国に漂着していることを考えなければいけない
外国からの漂着物は、ラベルの文字やバーコードの数字から生産国がわかる。
バーコードの数字:13桁の数字の最初の2~3桁が生産国を示す。
 例:45・・、49・・は日本製。
石狩浜で見られる主な外国製漂着物の生産国の内訳は、4割がロシア、さらに4割が韓国、残りの2割が中国、台湾。
川からの漂着物
石狩川:長さ268㎞で流域面積は14,330。これは北海道の面積の6分の1で、北海道に降った雨や雪の6分の1が石狩川河口に集まり、石狩湾に放出されると云うこと。
21,12,1,2.png
石狩川からは、大量の流木、木の実(クルミなど)、枯葉などが流れてくる。
また、空知地方からは石炭やコハクが流れてくる。
大きな漂着物
ストランディング:クジラやイルカなど海の大きな動物が浜辺に座礁したり、死体が打ち上ること。
21,12,1,3.png
死体は、観察することが難しい海の生き物の生態や環境を知るための貴重な研究材料となる。
21,12,1,4,1.JPG
クイズ:石狩浜でこれまでで最大の漂着物は何でしょうか?
答え:2010年に三線浜に座礁した全長98.2mの貨物船。
21,12,1,5.JPG
迷惑な漂着物
漂着プラスチック=海プラ。
プラスチック:20世紀初めに実用化し、第二次世界大戦後に急速に普及。
特徴:軽い、丈夫、大量生産できる⇒安い。
1年間に陸から海へ流れ込むプラスチックは、1,000万トン。これまでに海に流れ込んだ量は、1.5億トン。
・三線浜のプラスチックごみ(漂着+利用者の放棄)
21,12,1,6.JPG
・生物にも害を与える
釣り糸が足に絡んだオオセグロカモメ
21,12,1,7.JPG
プラスチックがやっかいなのは、いつまでの残ること。いくら細かく砕けてもプラスチックとして残る。
マイクロプラスチック=直径5㎜以下のプラスチック片。
東京湾のカタクチイワシ(煮干しの原料)の8割の胃や腸の中に1匹3粒のマイクロプラスチックが見つかった(牛島・高田 2018)。
南の海からの漂着物
対馬暖流:日本海を日本列島に沿って北上する暖流。
本州以南、温帯・熱帯の海の漂流物が、対馬暖流によって石狩湾まで運ばれてくる。
ヤシの実など。
21,12,1,8.JPG
秋、大陸からの北西季節風が吹くようになると、海上の漂流物が石狩浜に吹き寄せられる⇒暖流系漂着物。
・青いクラゲ:ギンカクラゲ
熱帯~亜熱帯の海面浮遊性クラゲ。石狩浜では2007年に初めて確認。
21,12,1,9.png
・青いクラゲ:カツオノカンムリ
熱帯~温帯の海面浮遊性クラゲ。2010年石狩で初確認。
21,12,1,14.JPG
・青い貝:ルリガイ
海面浮遊性の巻貝。熱帯~温帯に分布。ギンカクラゲを食べる。ギンカクラゲに混じって漂着する。
21,12,1,10.JPG
・アオイガイ(カイダコ)
タコの仲間。薄い殻を作る。熱帯~温帯の海で浮遊生活する。日本海側で秋~冬に漂着。
21,12,1,12.JPG21,12,1,11.JPG
2005年以降、石狩浜で暖流系漂着物が増加している。
2012年には、500個以上⇒2012年9月は月平均海水温が平年より3~4℃高かった。
アオイガイの例で見ると、海水温が高いと漂着数多かった。
21,12,1,13.JPG
 お話は以上ですが、志賀さんは「お話したように石狩の海辺には、外国から、川から、南から、いろいろな漂着物が集まります。これこそ漂着物が渚の百科事典と云われる所以です。また、海辺の漂着物から海の環境のことが分かることも理解していただけたと思います、ですから漂着物は海からの手紙だと云えるのです」と結ばれました。

 最後に次回のビーチコーミングに臨む際の注意点を聴いて本日の講座は終了しました。

 加えて、受講者のコメントをいくつかご紹介します。
「志賀健司講師による『石狩浜の漂着物はどこからやってくるのか?』。とても分かりやすく、スライド(パワーポイント)、資料を通して詳しく説明があり大変よかったですよ。この次も楽しみに参加させて頂きますよ。運営委員の皆様、いつも御苦労さまです。感謝して居ます」
「改めて海、川の環境について学べました。目に余る漂着物(海プラも含め)に心痛める状況です。今、私達が暮している状況の多くを現わしていると思っています。ゴミ、廃棄物の問題は、生活そのものです。海から川からの訴えの手紙を私達はしっかり受けとめなければならないと思います」
「石狩浜は、漂着物を調べるのに最適の場所かな?次をゆっくり歩いてみたいです~」
「面白かったですよ!次回楽しみです」




CONTENTS コンテンツ

カレッジ生募集中 E-mailでお問い合わせはこちら

ボランティアスタッフ募集中 詳細はこちらから

いしかり市民カレッジ事務局

〒061-3216
石狩市花川北6条1丁目42
石狩市公民館内
Tel/Fax
0133-74-2249
E-mail
kouminkan@city.ishikari.hokkaido.jp
このサイトは、さくらインターネットのサーバで動いています。

ページの先頭へ

ご意見・お問い合わせプライバシーポリシーサイトマップ