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主催講座3 「『北海道遺産を巡る旅』~次世代に引き継ぎたい北海道の宝物~」

第2回 「日本海オロロンラインの北海道遺産を訪ねて」

2016/06/11

6月7日(火)、主催講座3「『北海道遺産を巡る旅』~次世代に引き継ぎたい北海道の宝物~」の第2回「日本海オロロンラインの北海道遺産を訪ねて」を行いました。講師は、車中での地形の説明がいしかり砂丘の風資料館学芸員の志賀健司さん、旧花田家番屋の解説が小平町教育委員会社会教育課の長澤政之さん、佐賀家漁場の解説が留萌市教育委員会生涯学習課の福士広志さん、受講者は51名でした。

増毛へ向かう車中で志賀さんから道中の地形についてのお話を聴きました。
 
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旧石狩市から浜益までの地形変化
市南部は低湿地だが、厚田・浜益地域は標高200~1000m以上の丘陵地や山地が大部分を占めていて、増毛山地と呼ばれている。西側は切り立った崖と海岸段丘で日本海に面し、雄冬岬、愛冠(あいかっぷ)岬の海岸線は、暑寒別天売焼尻(しょかんべつてうりやぎしり)国定公園の一部に指定されている。
増毛山地は、浜益・川下地区の浜益川を境にして、さらに南側の樺戸(かばと)山地と北側の暑寒別山地とに分かれる。
樺戸山地は標高200~700mの比較的なだらかな丘陵地で、南部(厚田川より南)の沿岸には海岸段丘が発達している。この地域の地質は、南部は新生代新第三紀中新世(2300万年前~530万年前)の堆積岩から、北部は同時期の火山岩からできている。
暑寒別山地は標高1000mを越す暑寒別連峰を中心とした山地で、新第三紀鮮新世(530万年前~260万年前)の噴火による火山岩でできている。樺戸山地の火山岩に比べて時代が新しいため、より急峻な山地となっている。
■シップ(聚富)~厚田の海岸段丘
海岸段丘とは、階段のように段々になった地形。段と段の間の斜面は、かっての海岸線の跡で、波によって大地が削られてできた崖。数万年単位で海水面の高さが上下を繰り返したため、このような段々ができた。
 
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水冷破砕岩(すいれいはさいがん、ハイアロクラスタイト)
水中で火山が噴火して熱い溶岩が噴き出すと、冷たい水で急に冷やされるため、バラバラに砕けながら固まる。それが海底に積ってできたのが「水冷破砕岩」
ルーランの枕状溶岩
旧道に入った海岸沿いの崖に大きな枕状溶岩がある。これは、海底に溶岩が流れ出した後、袋状に固まったもの。
黄金山
「浜益富士」とも呼ばれる標高739mの山。中新世から鮮新世の間に、地層を溶岩が貫いて固まった「岩脈」でできている。アイヌの英雄伝説ユーカラの舞台のひとつと考えられていて、国の名勝に指定されている。
白銀の滝
1981年、国道231号の雄冬区間の開通記念に命名された滝。暑寒別火山群の溶岩流の先端部から水が流れだしている。

志賀さんの説明の後、スタッフがJR留萌線の一部廃止についてお話しているうちに最初の見学先・増毛の国稀酒造に着きました。

国稀酒造
案内人さんからユーモアたっぷりの説明を受けました。
創業は明治15年。創業者の本間泰蔵は、佐渡出身で呉服業、荒物雑貨販売、醸造業、海運業などを手広く営んだ。
増毛は、古くから暑寒別川の豊富で良質な水に恵まれ、北前船の飲料水補給地ともなっていた。
「国稀」の名前は、乃木希介大将にちなんだもの。日露戦争時、旭川の第7師団には多くの増毛町民がおり戦死者も多かった。その慰霊碑建立の発起人である本間泰蔵が揮毫を依頼した乃木に心酔し、希介の一字をもらい希にノ木偏をつけて、それまでの「国の誉」から「国稀」と改めた。見学の後、試飲も楽しみました。
 
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次に増毛から小平町鬼鹿へ向かいました。

旧花田家番屋(小平町鬼鹿)
創立は明治38年頃。間口39.390m、奥行22.722mで道内最大級。
 
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玄関を入って土間の左側が帳場や親方の住居でトイレは陶器製になっている。
 
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右側が漁夫の生活の場となっていて200人は収容できる広さ。
 
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昭和46年、国指定の重要文化財となる。満留二花田家は三代伝七の次男伝作が分家したのが始まり。最盛期は18ヶ統の定置網を経営。なお、道路を挟んだ海側にはニシン街道の標識が建っている。
 
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小平町から留萌へ

旧留萌佐賀家漁場(留萌市礼受町・れうけちょう)国指定史跡
「留萌のニシン漁撈(旧佐賀家漁場)用具」は国指定重要有形民俗文化財。
佐賀家漁場は、佐賀家により江戸時代弘化元(1844)年から昭和32年まで113年間ニシン漁が営まれた漁場。江戸末期から明治初頭の建造と考えられる母屋(番屋)、明治36年建造の製品保管庫である船蔵、網を収納する網蔵、沖揚げの生ニシンを一時貯蔵する廊下(ローカ)、漁場の守り神稲荷社などの他、船着き場、ニシン粕の干場、ニシン粕を炊いた竈跡などがある。佐賀家が昭和33年のニシン建網漁を予定して用意した漁撈具一式が残っていて、他に例を見ない。近代の北海道におけるニシン漁場経営とニシン漁撈の実態を示す貴重な資料。
 
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留萌から増毛へ

旧商家 丸一 本間家(重要文化財)
本間家初代本間泰蔵が、20年以上の歳月をかけ、明治35年に完成させたもの。店舗、呉服蔵、居宅、付属屋、醸造蔵などで構成されている。本間は、天塩国一の豪商と呼ばれた。現在は国稀酒造のみ営業。平成12年、道の有形文化財、平成15年に国の重要文化財に指定。
 
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帰りの車中では志賀さんから主に地層のお話を聴きました。

望来層
望来から古潭にかけての海岸に露出している地層。細かい縞模様の見られる頁岩(けつがん、はがれるように割れる性質を持った泥岩の一種)でできている。直径2~3mの丸い大きなかたまり「ノジュール」が特徴。およそ900万年前~800万年前の深い海で堆積した地層。
望来層の貝化石
望来層からたくさん見つかる貝化石の多くは、深い海底で湧出するメタンや鉱物などをエネルギー源として生息する「化学合成群集」と呼ばれる極めて特殊な生物。
石狩油田・厚田油田
石狩油田は高岡地区八の沢一帯、厚田油田は無煙地区にあった。石油は大昔の海に住んでいたプランクトンなどの死骸が熱や圧力で変化したもの。石油を生む地層(厚田層)、石油を通す隙間の多い地層(盤ノ沢層)、上昇する石油を押さえ込む地層(望来層)があると油田になる。
地形と川
地質の違いが地形の変化を生み、その変わり目に川が流れ、人が住むようになる。

本日の志賀さんのお話を聴いて、地形は地質を反映していると云うことが良く分かりました。
 
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車中ではまた、増毛と浜益の果樹栽培、北海道のニシン漁、旧白鳥番屋、荘内藩ハママシケ陣屋跡、などについてスタッフが説明しました。

こうして、予定時間の17時30分前に公民館に戻りました。オロロンラインの北海道遺産を訪ねて往時のニシン漁について学び、また道中の地形についてもしっかり学んだ一日でした。

今回の講座は受講者のみなさんに喜んで頂けたようで、ほとんどの方からコメントを頂きましたが、そのいくつかをご紹介します。
「市民カレッジのバス研修は最高です。今回の小樽、余市、積丹は後半雨のため残念でしたが、小樽築港の歴史等普段は行けない所で大変勉強になりました。又後半の花田番屋、佐賀番屋等々ニシン場の歴史を更に詳しく知りました。国稀酒造歴史、本間家とのつながりが良く分かり大変勉強になりました。全体として北海道の遺産とその地域の歴史が更に勉強になりました」
「石狩を越えて留萌や小平迄の海岸線沿いの歴史建造物や遺産を見学させて頂き、いしかり市民カレッジの多彩なスタッフの案内は、広い方面迄調査・準備され、綿密な工程が素晴らしい」
「今回の2回の講座はとてもすばらしかったです。知っていたようで知らなかったことが分かり、新しい疑問などが広がり楽しく過ごすことができました。頭の中の点であった知識がしっかりつながりました。新しい疑問は早速調べ、他の本などにもあたることができました。とにかくダイナミックな研修に感謝でいっぱいです」
「1回目は、講師及びスタッフの説明等気持ち良く学び、見学できて感謝しています(雨も後ではステキな思い出です)2回目は、1日中天気で、ニシンで栄えた町、旧家の北海道遺産の数々を詳しく調べられ、その他地形の事等素晴らしい内容でこの講座を実行して下さった皆様にお礼を申し上げます」
「何気なく通っていた道路から見える景色も説明を聞くと、なるほどと理解でき大変勉強になった2日間でした」



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