11月26日(火)、主催講座12「野生動物のくらしと私たち」の第2回「エゾシカのくらしと私たち」を石狩市花川北コミュニティセンターで開催しました。講師は、亀井利活さん、受講者は32名でした。
亀井さんは道総研 エネルギー・環境・地質研究所に務められており、最近はシカ肉の研究をされているそうです。
本日の講座内容は
①エゾシカのくらし~エゾシカの生態~
机の中央に並べられた一般社団法人エゾシカ協会作成の環境学習教材「えぞしかるた」を手繰り、エゾシカの角、骨格、毛皮といった形態、繁殖や行動等の生態についても楽しみながら学びました。
②エゾシカと私たち~エゾシカとの軋轢~
エゾシカに関連する交通事故や列車支障、農林業や生態系への被害、市街地への出没といった"エゾシカとの軋轢"の実態やその課題について、近年の道内における現状のご説明がありました。
③今後の課題
なぜ、エゾシカは増えているのか、増えすぎたエゾシカに対して、我々はどのように向き合っていく必要があるのかといった点について、対策の考え方についてご説明がありました。
以上が本日の講座概要ですが、エゾシカが増えやすい動物であることや人間の生産活動が結果としてエゾシカの生息しやすい環境を作っている面もあること、個体数を減らすためにはメスの捕獲が必要であり、メリハリのある対策を行うことが大切なことがよく分かりました。
最後に受講者からよせられたコメントをいくつかご紹介します。
「大変わかりやすいお話でした。カルタも楽しめ理解が深まり有効と思いました。今まではしかの害とジビエ料理位しか思いつかなかったのですが・・・増えやすい動物であることやはり人間がその原因を作ってきていることを感じます。エゾシカとの軋轢、捕獲の問題、悩ましい現実です」
「初めてエゾシカの生態について勉強する機会にめぐまれました。今までは思ってもみなかった事です。凄い繁殖力なのに驚きました。農家の人が困っていることは知っていましたが、ハンターさん達もこのような勉強をしているのでしょうか?」
「シカの色々な角度からのお話、ありがとうございます。シカがいることは『豊かな自然』の証拠だと思うので、シカとの共存といったことを考えていきたいと思いました」