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主催講座12「石狩市観光のいま」

第1回「住み続けたい、何度も訪れたいまち『いしかり』」

2022/10/31

 10月19日(水)、主催講座12「石狩市観光のいま」の第1回「住み続けたい、何度も訪れたいまち『いしかり』」を石狩市花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、石狩市商工労働観光課 観光担当主任の中村 洸太さん、受講者は27名でした。
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 中村さんは、南線小学校、樽川中学校で学ばれた地元っ子。大学卒業後、石狩市に入庁、環境市民部環境政策課を経て令和2年から商工労働観光課に所属、観光振興計画の策定や観光プロモーション映像制作、観光デジタルマップの制作などに携わってこられ、温泉ソムリエでもあるそうです。
本題の話に入る前に、水産学部出身の中村さんからクイズが・・「鮭は赤身魚でしょうか、それとも白身魚でしょうか?」答え・・鮭は赤い色をしているが白身魚。赤身か白身かは血色素のミオグロビンの量によるそうです。
 お話は以下の4つのテーマで進められました。
1.観光に期待される役割・意義
2.観光を取り巻く社会情勢の変化
3.国の主な観光政策
4.石狩市の観光について
 
1.観光に期待される役割・意義
1-1.観光に期待される役割・意義
「観光」とは、地域の「光」を観る、こと。
・観光振興に必要な4つの条件
自然、文化、気候、食。
1-2.人口減少・少子高齢化の進行
・今後、人口減が進み、2052年には1億人程度となる。
・2065年には、人口が2015年比約30%減少、少子高齢化の急速な進行で総人口の約38%が65歳以上に、生産年齢人口も約40%減少する見通し。
1-3.観光交流人口による経済効果
(1)「地域のキャッシュフロー(お金の流れ)」は、(人口×1人当たりの消費額)+外貨(国内外貨含む)。
定住人口1人当たりの年間消費額は130万円で、旅行者の消費に換算すると、外国人旅行者8人分、国内旅行者(宿泊)23人分、国内旅行者(日帰り)75人分に相当する。
(2)旅行・観光消費の生産波及効果
・旅行消費額29.2兆円は、55.8兆円の生産波及効果と456万人の雇用誘発効果がある。

2.観光を取り巻く社会情勢の変化
2-1.観光入込客数の推移
(1)国内旅行客の推移(総数)
・令和元(2019)年までは、延べ6億人前後で推移していたが、新型コロナウイルス感染症の流行した令和2年以降は3億人未満と半滅。
(2)訪日外国人観光客の推移
・令和2(2020)年の訪日外国人旅行者数は、新型コロナウイルス感染症による旅行控えや航空便の大幅減少により、対前年比で-87.1%の412万人。
・令和元(2019)年の訪日外国人旅行者数の内訳は、東アジア2,236万人、東南アジア383万人、欧米豪413万人。訪日者が多い国は、1位中国959万人、2位韓国558万人、3位台湾489万人。
・2012年(836 万人)と2019年(3188 万人)を比べると、7年間で3.8倍に。これはLCC(格安航空会社)の出現も大きく寄与している。
・インバウンド(訪日外国人旅行)市場は、コロナ禍で大きく落ち込んだが、2023年頃にコロナ前の水準に回復し、その後は高い成長率での市場拡大が見込まれる。
・「次に海外旅行したい国・地域」として、日本はアジア・欧米豪居住者ともに1位(令和4年2月調査)。日本を訪問したい理由は、他国と比較して「清潔だから」との評価が高い。
2-2.旅行形態の変容
(1)団体旅行の推移
・国内旅行に占めるパック・団体旅行の割合は、年々低下している。
(2)社員旅行の推移
・バブル期以降、企業における社員旅行の実施率は半滅。
(3)旅行形態の推移
・団体旅行が減少する一方、近年は一人旅が増加。
(4)マイクロツーリズムの拡大
・国内旅行では、県内等の近隣地域内での観光(マイクロツーリズム)の割合が増加。
・宿泊構成比では、「一泊」の割合が増加。
・同行者は、「夫婦・パートナー」の割合が増加、「友人」の割合が減少。
・旅行形態では、個人旅行の割合が増加。
(5)世代別旅行者数の推移
・70~80代以上の旅行者数が少ない(2019年)。
(6)高齢者旅行市場の潜在規模
・高齢者旅行市場の拡大効果は約5,200億円。
・同行者1人を誘発すると仮定すれば、約1兆400億円増加と推算。
・2050年には、拡大効果は6,700億円、同行者1人の誘発で約1兆3,400億円増加と推算。

3.国の主な観光施策
3-1.明日の日本を支える観光ビジョン~世界が訪れたくなる日本へ~
(1)観光先進国への「3つの視点」と「10の改革」
①視点1「観光資源の魅力を極め、地方創成の礎に」
・魅力ある公的施設を広く国民、世界に開放。
・「文化財」を、「保存優先」から観光客目線での「理解促進」さらに「活用」へ。
・「国立公園」を、世界水準の「ナショナルパーク」へ。
・主な観光地で「景観計画」をつくり、美しい街並みへ。
②視点2「観光産業を革新し、国際競争力を高め、我が国の基幹産業へ」
・古い規制を見直し、生産性を大切にする観光産業へ。
・あたらしい市場を開拓し、長期滞在と消費拡大を同時に実現。
・疲弊した温泉街や地方都市を、未来発想の経営で再生・活性化。
③視点3「すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境に」
・ソフトインフラを飛躍的に改善し、世界一快適な滞在を実現。
・「地方創生回廊」を完備し、全国どこへでも快適な旅行を実現。
・「働きかた」と「休みかた」を改革し、躍動感あふれる社会を実現。
(2)持続可能な観光への貢献
・自然環境や文化遺産等の観光資源や観光産業を次の世代へ引き継いでいくことが不可欠。
・地域の関係者と協働で持続可能な観光の実現に取り組んでいくことが必要。
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4.石狩市の観光について
4-1.石狩市観光振興計画とは
(1)計画体系
 石狩市の観光振興計画は、市の「総合計画」にある4つの産業振興関連計画の1つに位置付けられている。
(2)観光振興計画の変遷
・第1次振興計画(平成19~28年度)
【基本理念】
石狩のタカラを発見して磨き、観光のまちづくりで地域を潤す。
・第2次振興計画(平成29~令和3年度)
【キャッチフレーズ】
市民も地域も活き活き!笑顔がつくる観光地「石狩市」。
・第3次振興計画(令和4~13年度)
【目指すべき方向性】
住み続けたい、何度も訪れたいまち「石狩」。
(3)石狩市における観光の現状と課題
①観光入込客数の推移
・平成27年度に初めて200万人を超えて以来、安定的に推移。
・平成30年4月に道の駅石狩「あいろーど厚田」が開業(「あいろーど厚田」入込数は、平成30年度61万人、令和元年度43万人、令和2年度34万人、令和3年度35万人)して250万人を超えた。
・令和2年度は新型コロナ感染症の影響で、公設海水浴場や三大秋祭りの中止、道の駅やヴィジターセンターなど観光施設の閉鎖等により大きく減少。しかし石狩市は元々インバウンドの割合が少なく札幌市や千歳市などインバウンドの割合が多い地域よりコロナの影響は少なかった。
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②月別の観光入込客数(平成27年度と令和元年度)
・年度間の大きな差はみられない。
・戸田記念墓地公園の桜の見頃の5月と海水浴や三大秋祭りが開催される7~9月が多い。
・市の花「ハマナス」が見頃となる6月の入込が少ないことから、6月の本町地区への入込増加が課題。
・冬期間(11~4月)の入込客数が少ないので、冬期間の観光コンテンツの発掘・磨き上げが課題。
③地区別の観光入込客数の割合(平成27年度と令和元年度)
・平成27年度は、旧石狩地区が入込の中心となっていたが、令和元年度は道の駅の開業により、厚田の入込客数が大きく増加。
・浜益区の入込が増加していないことから、札幌方面からの来場者を更に北上させるため、道の駅のゲートウェイ機能(異なるネットワークをつなぐ機能)の拡充が課題。
④宿泊者数の推移
・石狩への入込数約200万人のうち市内での宿泊客数は数万人。
・令和2年3月に、市内初となるビジネスホテル(スーパーホテル石狩)が開業したことや、アウトドアーブームによるキャンプ場の宿泊客の増加等により、令和2年度以降はやや増加傾向。
・札幌に隣接しているという地理的特性から基本的に日帰り旅行が主であり、宿泊客数は少ない。
⑤じゃらん北海道版旅行者動向調査2019(令和元年5/27~5/31、有効回答数1,817 人)
対象:石狩・当別・新篠津への旅行者
・25~39歳の若年層が54.6%。
・宿泊旅行の目的は「キャンプ」が最多で約半分。
・日帰り旅行の目的は「昼食」「直売所」が最多で「ドライブ」が最も多い傾向。
◇調査した1,817人のうち「石狩・当別・新篠津」を印象的なエリアと回答したのはわずか45人(約2.5%)。
◇石狩市における観光の現状と課題
・著名な観光名所が少ない。
・移動が不便。
・宿泊旅行者が少ない。
(4)第3次石狩市観光振興計画の目指すべき方向性
◇住み続けたい、何度も訪れたいまち「いしかり」
(5)第3次石狩市観光振興計画の策定体系
①第3次石狩市観光振興計画の策定
 石狩市の第3次観光振興計画に基づき、商工業、農協、漁協、観光協会などのメンバーによる策定委員会で原案を策定、パブリックコメント、ワークショップを経て策定した。特に3回のワークショップには観光事業者も参加してもらい生の声を聴くことでより実効性のある計画策定に努めた。
②ワークショップの実施・結果
・元々ある素晴らしい地域資源(自然環境・景観、歴史・文化、地元産業、農畜水産物、人財、観光施設等)の活用、磨き上げ、継承、保全(地域資源の持続可能性)。
・市民がその魅力を知り、伝え、広めることで、観光客を呼び込む。
・観光で地域が潤い、その資金で資源の磨き上げ、継承、保全を行う好循環へ。
これらを包括した言葉が「住み続けたい、何度も訪れたいまち」。
※住んでいる人が生き生きと喜びくらしていると、遠くから人が来る(近説遠来)。
4-2.石狩市の観光施策
(1)石狩の観光資源
・自然、環境
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(2)石狩の特産品
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※この後、石狩の観光資源を網羅した観光プロモーション映像が流されました。
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(3)計画体系
2つの基本方針「地域個性を活かした観光で潤う」「持続可能な観光で潤う」を設定、具体的に6つの基本施策と11の重点施策に細分化して観光施策を展開する。
(4)基本施策と重点施策
【基本方針1】地域個性を活かした観光で潤う
◇基本施策1「観光資源の活用と整備」
重点施策①「海辺の魅力アップ」
重点施策②「イベントの魅力アップ及び連携強化」
重点施策③「国内外に向けた情報発信」
重点施策④「観光資源・自然環境の保護保全」
◇基本施策2「市内周遊の促進」
重点施策⑤「道の駅石狩を核とした市内の周遊観光促進」
重点施策⑥「広域的な観光ルートづくり」
◇基本施策3「食を通じた誘客促進」
重点施策⑦「食や特産品の魅力発信及び販売促進」
◇基本施策4「サケやニシン等の歴史・文化の発信」
重点施策⑧「サケやニシン等の歴史・文化の発信」
【基本方針2】持続可能な観光で潤う
 ◇基本施策5「市民が活躍する観光まちづくり」
重点施策⑨「シビックプライドの醸成」
※シビックプライド:市民が地域に愛情や誇りを持って貢献したいと思う気持ち。
重点施策⑩「ボランティアガイド等の育成・支援」
◇基本施策6「観光関連事業者等との連携強化」
重点施策⑪「観光関連事業者・協議会等との連携強化」 
等、石狩市の第3次観光振興施策について、詳しい説明がありました。

 以上が本日のお話の概要ですが、前半は観光についての全般的なお話を、後半は石狩市の観光について詳しく説明して頂きました。
これからの石狩市の観光に期待するとともに市民自らも魅力を伝えていくことが必要なようです。

 最後に受講者のコメントをご紹介します。
「人口減少の影響については分かっていたが具体的な数字を示されて少し驚いています。その影響は多岐にわたり今後大きな変化を余儀なくされると思います。今後は行政だけではなく、私達市民も協力して色々に対処していく必要があると思いました」
「豊富なデータをもとに説明で観光に関する状況をよく知ることができました。アグリツーリズム(農業体験旅行)をもう少し取り入れてはどうでしょうか」
「観光の在りかた計画と資源の見直しについては理解したが、それを生かす取り組みが弱いと感じる。人を育てる政策、市民の発信力、20年前ガァム島へ行った時毎朝海岸を掃除していた、HONDA製のレーキの乗用型の機械が活躍していた。キレイな砂浜を徹底して売り込むこと。金を落とすモノ、場所がないのが弱点」
「市が観光振興に対し努力されていることがよくわかりましたが、石狩市といっても花川地区、厚田地区、浜益地区と三地区の分離感が強く、つながりを持つ努力が必要。また、移動するための交通対策が第一と思う」
「大変聞きやすく分かり易い講師の中村さんの実力の高さを感じさせる内容でした。若い市職員の元気で意欲的な取り組み仕事ぶりが分かり、市民として明るい気持ちになりました。ご活躍を期待しています。近頃どこの街に行っても似たような町、食品になってつまりません。もっと古い歴史の石狩の特長を生かす観光を、と強く願います」
「石狩の観光を考えるにあたって、現状と課題の分析は、理解できて良かったです。今後、石狩市の観光をどう進展させようとしているのかを聞きたかったです。(今までより一歩進んで具体的にやっていること。継続することは大切だが、マンネリ化ではいけない)。資料の作成ありがとうございました」
「資料がカラーで印刷され、これに基づいて講座が進められ巾広い分野での情報が得られ、参加して良かったです。特に市内における観光スポットが山、川、海等多岐にわたっているが問題点が整理されていないことから入込数につながっていない現状にあるようです。知名度アップ(策)を市民から募り拡大増加につながればと考えました」
「観光への取り組みは、特に目新しいものは、見当たりませんでした。いしかりに遊びに来た人に『メインストリートは?』と聞かれ言葉に詰まりました。お金を落とすのは市内から離れた観光施設だけで良い、と市は考えているのでしょうか?車がなければ行けませんしもっとそれ以前の問題だと思うのですが・・」 

 
 






 
 







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