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主催講座2「私たちの身近な野鳥との共生を考える~長きにわたる野鳥観察を通じて見えること~」

第1回「石狩管内における野鳥観察から見えること」

2022/06/01

  5月19日(木)主催講座2「私たちの身近な野鳥との共生を考える~長きにわたる野鳥観察を通じて見えること~」の第1回「石狩管内における野鳥観察から見えること」を石狩市花川北コミュニティセンターで行いました。講師は日本野鳥の会札幌支部長の猿子正彦さん、受講者は33名でした。
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  開講の前に、野鳥観察に必要な図鑑の入門用としてイラスト入りで鳥を識別しやすく300種が載っている(山野の鳥、水辺の鳥、ビニールカバー)の3点セットを紹介。日本の何処に出かけても見られる鳥をほぼ網羅している本格的な図鑑。札幌支部が作成し札幌市内の全小中学校に無償配布した「札幌鳥の声」(CD)-このCDは音が良くて世界一の録音技術である、と紹介されました。
 猿子さんは鳥を紹介するとき〇〇ちゃんと呼んでいました。鳥への愛情が感じました。私は鳥と会話出来ます。写真を撮らせてねというとポーズをとってくれますとエピソードを紹介してくれました。
1、石狩市の特徴-多様な自然環境が揃っている地域
 石狩には211種類の鳥が確認されています。日本全国で見られる鳥は630種といわれていますが、南と北、渡り鳥、北の海と南の海など様々な環境がある日本で200を超える鳥が観察される石狩は、鳥を見るにはとても魅力的で貴重なところです。
石狩川は流域が広く河川敷が広い。全国的に森林が減少している。大きな河川敷には森があり鳥が集まってきている。柏林が残されている。戻って来て繁殖して移動する。湿原、草原、小さな沼がちょこちょこある。色んな環境で鳥が住んでいる。
グーグルマップで石狩市が厚田、浜益と一緒になっていて大きいことに驚いた。広くて色んな環境があると思いました。
 皆さんに今の情報を提供したいので、昨日午後から石狩を浜益まで車を走らせてきました。聚富、望来、厚田漁港で見られた鳥を紹介します。
ユリカモメ~全身真っ白、クチバシと脚が赤、別名をミヤコドリともいう。
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ウミネコ~ミャーミャーと鳴き、春から夏に飛来し、冬は京都まで南下、ゴメともいう。黄色のクチバシと黄色の脚が特徴。
オオセグロカモメ~黄色いくちばしとピンク色の脚。
オロロンチョウ~ウミガラス、今は38羽が確認、天売島が繁殖地、かつては鳥柱が立つほどたくさんいた。原因は漁網に絡んで捕獲されたため。潜水能力が凄く、100mくらい潜れる。知床で沈没したカズ1まで潜ること可能。ロシアでは(生き物を保護するため)島の周囲30K範囲での漁を禁止しているので、足の踏み場もないくらい(鳥が)繁殖している。
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 以下、50種類を超える野鳥の写真スライド、時に動画で鳴く様子や鳴き声を交えながら紹介されました。
 5月は鳥の観察には大変に良い時期、遠くまで逃げていかず近くで見ることできるとのこと。
※多くの鳥が紹介されましたが、写真は代表的なものを掲載します。
〇石狩川周辺~海辺と海岸草原~湿原と湖沼~森林~市街地の野鳥を順に紹介。
ノゴマ~日本3名鳥の一つコマドリに似た鳴き声で野にいるコマドリという意味、喉の赤は図鑑での比ではない。
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アオジ、ノビタキ~ヒタキ-本州では冬鳥、野にいるヒタキの仲間、オスはベレー帽、メスは地味。母鳥と幼鳥。
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オオヨシキリ、ホオアカ、オオジュリン~給仕行動でプロポーズ、オスは黒頭巾(繁殖期)、コヨシキリ~体重20g、データロガで追跡したら上海まで行って越冬していた。
ツツドリ~カッコウの仲間、ポンポンという声、シジュウカラ~私の財布始終空(笑)、ゴジュウカラ、キツツキ~虫を探す、ドラミングを楽しむ。
カワアイサ、ミコアイサ、カイツブリ、カルガモ。
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水鳥には油腺があり、例えるとポマードを身体に塗る行為をしている。これにより浮力を得ているが石鹸水に入れると沈みます。
アオサギ、ダイサギ(今は真冬でも見られる)、アマサギ。
トンビ-スカベンジャー
トウネン、ノタカ、チュウチャクシギ→1月オーストラリア、北極で繁殖。
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ホウロクシギ、ハシビロガモ、カワセミ(4月3日)
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ホオジロ、ウグイス、オオルリ、キビタキ、フクロウ、クマゲラ(好物はアリ)スズメ、ニュウナイスズメ(頬に点がない、渡り鳥)、キジバト、カラスは夫婦仲がいい、ハシブトカラス、ハシボソカラス(開けたところを好む)、ハクセキレイ、ムクドリ。
2、意外な鳥との出会い
⑴海ワシ類
ハイタカ、オジロワシ(幼鳥、白い尾になるのに3年、羽根を広げると2m10cm)
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オオワシ(毎年2月にワシの越冬調査を行っている)。
⑵シギチドリ類
コチドリ、オオソリハシシギ(昔は10羽単位で見られたが今は1,2羽程度しか見られない)
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ソリハシシギ。
コウノトリ~聚富の福岡さんが撮影したコウノトリ(2015年)
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モズ(百舌、猛禽、小鳥やカエルを襲って食べる)。
3、将来が心配な鳥
⑴アカモズ(フィリッピン、ベトナムまで渡る夏鳥、貴重な絶滅危惧種、石狩でも10羽いるか)
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⑵ミサゴ(英名オスプレイ、優雅、7,8月には見られる)
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⑶オオジシギ(北海道で繁殖、オーストラリアに渡って越冬しているが個体数が減少、オオジシギ保護調査プロジェクト、植苗小学校での活動の様子、許可を取ってオオジシギに電波発信機(3g)を取りつけて、渡り途中の現在の位置を観察している)
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 最後にアンケートからコメントをご紹介します。
「野鳥は面白いですね」
「石狩にも多くの野鳥がいることがわかりました。野帳観察に興味がわいてきました。機会があればやってみたいと思いました。まずは手元に双眼鏡を持って歩くようにしたいと思います。ありがとうございました」
「ずいぶん多くの鳥が石狩で観察できることがよくわかって、まだ見ていない鳥にチャレンジしてみたくなりました」
「画像を見せてもらいながら説明を受けたので分かり易く大変面白かった」
「親しみやすい語り口と鳥の動画に鳴き声も乗せて紹介してくれるなど、次回も楽しみになりました」
「様々な鳥の映像と声が聞かれてよかった。実物を見て解説していただいたのでよく理解できました」
「楽しい講座でした。日頃野鳥の声は聞いているのですが、とりたてて調べる機会も持たずに"聞き流し"てました。興味がわきました。少しずつ知るとウォーキングする時も楽しめると思いました。猿子氏の分かり易い解説が野鳥に親しみを感じるきっかけとなり感謝しています」




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