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主催講座7「博物館はお宝いっぱい!~博物館に行って見よう~」

第2回「北海道大学総合博物館・札幌農学校第2農場」

2018/08/15

 8月9日(木)、主催講座7「博物館はお宝いっぱい!~博物館に行ってみよう~」の第2回「北海道大学総合博物館・札幌農学校第2農場」を開催しました。受講者は、44名。
石狩市公民館に集合して、バスで北海道大学総合博物館に向かいました。
 
1)北海道大学総合博物館
博物館では、二班に分かれて博物館の概要についてガイドさんの説明を受けたあと、個々に自由に館内を巡りました。
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 北海道大学総合博物館は、1999(平成11)年に開館。来館者が博物館にある一つ一つの「モノ」の背後にある「コト」(事/資料=情報)に目を向けあるいは耳を傾けて、そこから思いをふくらます事が出来るような博物館を目指している。
 また、北大が目指す全人教育を担う「ミュージアムマイスター認定コース」や標本資料の準専門家としての「パラタクソノミスト養成講座」などの未来を見据えた教育活動を行っている。さらに、2016(平成28)年にリニューアルし、北海道大学の12の学部を紹介する展示や博物館活動のバックヤードを見せるミュージアムラボなどを新設した。

◇展示内容
〇1階
「北大の歴史」と云う最初の展示室では、札幌農学校以来の歴史と開学以来受け継がれている実学の精神について紹介し、その隣には、2010年にノーベル化学賞を受賞した鈴木章名誉教授の研究を紹介する「記念展示室」がありました。
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さらに進んだ「北大のいま―挑戦する北大」展示室では、「フード&メディカルイノベーション推進本部」と「北極域研究センター」の挑戦を紹介。
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その先は、各学部を紹介する「北大のいま―北大の学び舎」で、医学部、歯学部、薬学部、文学部、理学部、工学部が紹介されていました。
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土器の修復作業、教材開発、隕石の分析、化石のレプリカづくりなど、博物館のバックヤードの一部を紹介する「ミュージアムラボ」と云う室もありました。
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さらに入り口近くには、「知の交差点」と云うスペースがあり、講演室(多目的スペース)、ラウンジ、ミュージアムショップ、カフェなどになっていました。
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〇2階
2階は、1階に続き「北大のいま―北大の学び舎」展示で、水産学部、農学部、獣医学部、法学部、経済学部、教育学部が紹介されていました。
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「北大のいま―北大の探求心」では、北方生物圏フィールド科学センター、地震火山研究観測センター、アイヌ・先住民研究センター、スラブ・ユーラシア研究センター、産学・地域協働推進機構、総合博物館を紹介。
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「感じる展示室」と云うコーナーでは、鉱石、鉱物、岩石、動物などの標本に触れて感じることが出来るようになっていました。
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〇3階
3階は、「収蔵標本の世界」と云う展示で、地質学、生物分類学、考古学、科学技術史分野、医学分野についての学術資料が紹介されていました。
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 以上が展示概要ですが、受講者の皆さんは、1階から3階までの展示や無数の資料などの「モノ」「コト」を丁寧に見て歩いていました。特に、3階に展示された標本類の多様さには、皆さん圧倒されたようです。

 博物館を見学した後は、北大構内の処々で昼食を済ませて、13時に札幌農学校第2農場へ集合し、3班に分かれてガイドしてもらいながら見学しました。

2)重要文化財「札幌農学校第2農場」
札幌農学校(東北帝国大学農科大学)第2農業を構成する建築群は、明治期の建築として高い評価を受け、1969(昭和44)年に国の重要文化財に指定され、2001(平成13)年には北海道遺産に指定されている。

〇耕馬、産室、雑牛追込所(モデルバーン:模範家畜房)1877(明治10)年建築、1910(明治43)年移転改築
わが国最古の洋式農業建造物。当時の先進的畜舎の標準(モデル)とされ、同一設計図による畜舎が、真駒内、七飯牧牛場、東京官園にも建てられ、後の畜舎建築に大きな影響を与えた。
1階は、牛舎、馬耕舎、産室からなり、2階は乾草収納室となっている。2階の収納室へ馬車で運んだ乾草を直接搬入できるように、橋が架けられていた。
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1階の牛舎では、牛が反対向き(お互いにお尻を合わせる恰好)に並ぶようになっていました。
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2階には、畜力用プラウなど初期の輸入農具が展示されていました。
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〇穀物庫(玉蜀黍庫:コーンバーン)1877年建築、1911年移転改築
飼料用トウモロコシや麦類などの穀物及び種子の貯蔵庫。移転改築時にほとんどの部材が転用されており、明治初期の佇まいをよく伝えている。
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1階には全国の鍬が、2階には人力砕土機や播種機が展示されていました。
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〇秤量所(ひょうりょうしょ)1910(明治43)年建築
穀物の重さを荷馬車ごと計量することの出来る施設。
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〇釜場1911(明治44)年建築
石造りの建物で、札幌軟石を使用。かまどが二つ据えられ、豚などの飼料を煮込んでいた。
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〇牧牛舎(牝牛舎)1909(明治42)年建築
第2農場移転にあたり新築された施設。欧米で新しく開発された形式の牛舎。北海道での適応性を比較検討するため、材料や構造を変えた南側の「甲舎」と北側の「乙舎」を繋ぐ形となっている。
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ここでは、サイロの変遷なども学びました。
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 こうして、本日の行程をすべて終了、再びバスに乗って公民館へ向かいました。博物館と第2農場をじっくり観察して、明治初期の人々の試みや気概が今に至るまで連綿と続いている事を改めて感じる一日でした。

 最後に、受講者から寄せられたたくさんのコメントの一部をご紹介します。
「北大構内の見学は初めてだったので、広いのに驚き各学部の展示、色々な化石、動植物などとても見ごたえのあるものばかり、時間が足りないので再度来たい。第2農場では、往時の立派な建物とたくさんの農機具など、また建築物におしゃれ心が見られたりして良かった」
「博物館は初めてで、普段何となく敷居が高くて来られなかったのでとても良かったです。次、ゆっくり時間を取って訪れたいです。農場の方もガイドさんがついてくれてありがたかったです。ありがとうございました」
「第2農場の近くに住んでいたのに初めて訪れました。何故もっと早く来なかったのかと思いました。北大博物館は、各部の研究が興味深かった。特に3階の標本は素晴らしく、個人的に農学部に興味を持ちました。こんな良い環境で、学生たちが羨ましいです」
「今回の講座で、佐藤昌介について初めて内容がわかった。これからもまだまだ聞きたい事が多くあります。今後も楽しみにしております。ありがとうございました」
「北大の歴史をはじめ各部の成果が一堂に展示されている。北大の歴史もクラークから始まり現代に至る。よくぞここまで資料があると感心しています。第2農場のモデルバーン、アメリカ式酪農、畑作が日本に取入れられた明治時代は、それは大変な発見、進歩であったと思う。先人の足跡をじっくりと踏みしめて現代を見つめてみた」






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