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主催講座15 「イスラム教は平和的~石狩の若者がシリアとヨルダン・ザアタリ難民キャンプで考えたこと~」

「アラブの春の流れと、シリア難民」

2017/01/23

1月21日(土)主催講座15「イスラム教は平和的~石狩の若者がシリアとヨルダン・ザアタリ難民キャンプで考えたこと~」の第2回「アラブの春の流れと、シリア難民」を花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、青年海外協力隊員としてシリアに赴任したほかボランティアでヨルダン・ザアタリ難民キャンプにも赴いたことのある鈴木 雄太さん、受講者は40名でした。

王様の衣装をまとった鈴木さんのお話は、前回と同様アッサラーム アレイコム(こんにちは)で始まりました。
 
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以下はそのお話の概要です。

最初に前回課題となった定命、来世の説明がありました。
定命:すべての人間の運命は神によつて決められたもの
来世:天国に行くか地獄へ行くかこの世の行いにより神によって決められる

◇アラブの春
1)民主化運動の波及
・民主化運動はチュニジアで始まり、リビア、エジプト、シリアへと伝わった
・シリアでは、2011年の2月、南部地方ダラーで一人の少年が政府の拷問で死亡したことに市民が抗議したことから
2)シリアの民主化とその後
・国内では、民主化はダラー⇒ダマスカス⇒ホムス⇒ハマ⇒アレップへと広がっていった
・その後、政府VS市民VSイスラム国、アラウィー派VSスンナ派、独裁政権VS民主主義、ロシアVSアメリカと云うような輻輳する対立構造になっていった
 
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・シリア人は、この戦争でたいてい親戚または家族を亡くしている
・多くの人が死んだことが負の循環となってこの戦争は終わりのない戦いと云われる
・現在は、内戦ではなく紛争である
・シリア第2の都市アレッポの状況
鈴木さんがかって歩いた買い物街は、その後インターネットで見ると瓦礫の山となっていた
 
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・シリア国内では、今も空き家になった家に住んで生き抜いている人が500万人いる
イスラム教では禁じられている犬、猫を食べたり、草を食べたりして食つなぐ人もいる。
3)シリアからの脱出
・ダラーから20時間歩いてシリアを脱出したシリア人
ダラーからは20~30㎞の距離だが、危ない地域を避けてきたため長時間を要した。彼は無事シリアを出ることが出来たが、いずれかの軍に捕まると金を要求されたりする。
 
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・シリア国内から出られる人
お金持ち、国内から出ると難民として認められる
・シリアから出てもまたシリアに戻る人もいる
ヨルダンへ行ってもヨルダン人との衝突がある。ヨルダンの人口600万人のうち10%がシリア人で、そのうち難民が70%。ヨルダン人にはシリア人が来たおかげで物価が上がるなど自分たちの生活が脅かされると云う気持ちがある。
・なぜシリア人はヨーロッパに向かうのか
特にドイツに行く人が多い。人の話だけで充分な準備なしに出向き困窮する人も多い。
・地中海で多くの人が死亡
トルコ、ギリシャの国境は危険で人身売買もある。
・教育程度の低い人は、同じ言語を使うレバノン、ヨルダン、イラクに向かう事が多いがそこにも差別はある
 
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◇ISについて
1)由来
・ISの出現には、パレスチナ問題、イラク戦争、特質なイスラム教の考え方などが関わっている。
イラク戦争―フセイン政権は独裁政権ではあったが統治力はあった。それがアメリカに倒された後、現政権には統治力がない。
特質なイスラム教の考え方―ISの行動はイスラム教の教えにに反すると云うのが一般のイスラム教徒の見方。基本的に人にやさしく(貧しい者を助ける)と云うのがイスラム教の信条で、世界的に見ても寄付を一番多く行っているのはイスラム教徒。その証拠にイスラムではホームレスをほとんど見かけなかった。
2)現状
・イラクではアメリカの空爆により撤退してシリアへ逃げている
・シリアでは根強い
・シリアとの国境付近のトルコにも存在

◇難民について
1)難民の定義
人種、宗教、国籍、政治的意見や特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるか迫害を受ける恐れがあるため他国に逃れた人

2)ヨルダン・ザマ難民キャンプ
・大きさ
石狩で云うとおよそ横が消防署から花川中学まで縦が花川中学から北中までくらい。
・人口
79,472人(2015年9月17日)最大人口202,993人(2013年4月25日)
・室内の様子
左は仮設住宅、右はテント。
冬はストーブが配給されるが、それを売ってしまう人(得たお金はシリアに送る)もいる。国連から支給されるお金はシリアへの送金になってしまいがちでヨルダンを潤すことが少ない。
 
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・電気代
毎月UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に請求される電気代は約8,000万円。これは、難民は元々生活水準が高いため、シリアにいた頃の生活を取り戻そうと勝手に送電線から電気をつないでいるから。
・設備
ほとんどの家庭がキャラバンやテントの中にトイレを設置しているが、排水を外へ流しているので衛生状態が悪くコレラを心配してワクチンを打っている。
 
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・60万人の難民のうちキャンプには10万人しか住んでいないのはなぜ?
ヨルダンに住む人が多い。しかし、金が尽きる(難民は就業できない)とキャンプに戻らないでシリアに帰ってしまう。どうしてかと聞くと、自分は人間なのでキャンプのような最低な場所には住みたくない、それくらいならシリアに戻りたいと言っていた。
・鈴木さんがキャンプやヨルダンで会った人たち。
鈴木さんは、情報がない人たちの家庭を訪問して情報提供(無料病院、配給所、クーポン支給所、無料の学校)を行ったが、心に闇を抱えている子供たちがたくさんいた。
夢は生きることと言った少年
 
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息子が捕らえられて行方不明で家族は減ったが残りの家族と一緒にヨルダンで暮らせるだけでいい、と言う左足をなくした男性
 
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僕の足は生えてくる?と尋ねた片足を失くした少年
 
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◇もし一歩踏み出す勇気が
大変な目にあっているイスラムの人たちを現地で支援することはなかなか出来ないが募金などで支援することはできる。
実際に、ユニクロの支援ボックスに集まった服を着ている子供たちがたくさんいて、支援が実際に難民に届いていた。
こんな状況でも子供たちは将来の夢を語っていたが、現実に先が見えない中で、絵を描かせても未来の部分が真っ白な子供がだんだん多くなっていた。

以上が本日のお話ですが、最後に鈴木さんは、自分に出来るのはイスラムの事を伝え続けるること、それが、紛争がなくなるための何かのきっかけになれば、と思い活動しています、と結ばれました。
鈴木さんが現地でシリアの人たち、特に子供たちに真摯に向き合って活動されていたことがよく伝わるお話でした。

受講者からは多くのコメントが寄せられましたので、その一部をご紹介します。
「鈴木さんの活動、大変感動しました。今後のご活躍、応援しています」
「重い講座でした。日本から行ったジャーナリスト達も囚われ殺されています。現状を伝えようとした彼らの気持ちにも触れることができました。ありがとうございました」
「実際の体験に基づくお話で興味深かったです。危険な地域によくおでかけになりましたね。子供たちに折り紙など見せてあげたり、話し相手になってあげたとのこと。普通の人々にとってそういう交流こそが日常に必要なことなのだろうと思いました。私たちイスラム圏の人々のことを知らなすぎると感じました」
「興味深い内容で面白かった。資料が話す内容と一緒で分かりやすかった。講師が一生懸命なので好感がもてた」
「シリアの状況がよくわかりました。踏み出す勇気が湧いて来たような気がします。自分に何が出来るか考えてみます」
「講義はよく理解出来なかった。イスラム教、シリア、ヨルダンは内情が複雑で難しい。救う手だても募金では解決にならない。国際的な取り組みでなければならない」










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