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講座5 『北海道の野菜を学び、つくる』

第2回 「家庭での楽しい野菜づくり」

2013/06/30

 平成25年6月22日(土)講座5『北海道の野菜を学び、つくる』の第2回「家庭での楽しい野菜づくり」を行いました。講師は元北海道花・野菜技術センター場長で現在ホクレン特任技監の塩澤耕二さん、受講者は29名でした。
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 司会から「前回カッコウのことを話しましたが今日もカッコウの鳴き声が聞こえ、家庭菜園づくりにますます良い季節だと思って励んでいます」と話しをされ、次いで講師の塩澤先生から「私も家の畑でトマトやナスビ、きゅうりなどを作っていますが、実はいろいろ苦労しながら作っています。今日は野菜づくりをしている仲間として話しを聞いて下さい」と話され、講座は始まりました。
 
 今回の講座は基礎編と各論にわけ、基礎編に重点を置いて話しが行われました。塩澤講師から「基礎をちゃんと覚えて欲しい、基礎はどの野菜にも応用できます」と強調され、講座は進みました。
<基礎編>
1.野菜栽培の計画づくり
・野菜の種類によっては連作障害が起きるので、計画的に野菜をつくることが重要である。
連作障害の出にくい野菜:サツマイモ、カボチャ、ニンジン、タマネギなど
連作障害が出やすい野菜:エンドウ、ナス、ピーマン、トマト、メロン、きゅうり、ブロッコリー、ホウレンソウなど
・つくる野菜によって望ましい休作年数がある。例えば、1年以上休んだほうが良い野菜としてはホウレンソウ、インゲンマメなどがあり、2年以上休んだほうが良い野菜はニラ、レタス、キュウリ、イチゴなどがある。3~4年以上あるいは4~5年以上休んだほうが良い野菜もある。なお、接ぎ木をした苗を使えば、それほど休まなくて良い場合もある。
・連作障害を避けるために、下図のように畑を4分割して作付けし、1年毎に順番に作って行く方法がある。①トマト、ナス、ピーマンなど②とうもろこし、豆類など⇒③ばれいしょ、だいこんなど⇒④きゅうり、ねぎ、葉物野菜など⇒①⇒②・・・
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・野菜は「科」ごとに分類できるが、次年は異なる科の野菜を作付けすることが大切である。
2.栽培時期
 さまざまな野菜の植える時期と収穫する時期は以下の通りである。
・果菜類(苗を植える場合):トマト(植える時期:5月20日~6月5日;収穫時期:7月25日~)、きゅうり(5月25日~6月15日;7月15日~)、なす(5月25日~6月10日;7月15日~)、ピーマン(6月1日~6月15日;7月15日~)など
・果菜類・根菜類(種を播く場合):かぼちゃ(6月1日~6月15日;9月15日~)、えだまめ(5月15日~6月5日;8月15日~)、さやいんげん(6月1日~7月15日;8月5日~)、じゃがいも(5月10日~20日;8月20日~)など
・葉菜類(苗を植える場合):はくさい(6月1日~8月20日;7月20日~)、キャベツ(5月10日~7月25日;6月25日~)、アスパラガス(5月20日~5月31日;5月10日~)、たまねぎ(5月1日~5月15日;8月25日~)など
・葉菜類(種を播く場合):サラダナ(4月25日~9月15日;6月5日~)、ほうれんそう(5月1日~8月31日;6月10日~)など
3.野菜の畑づくり、肥料のやり方
・畑づくりで重要なことは、前年秋に堆肥などの有機物をやり、pH矯正を行っておくことである。これによって、土壌粒子が相互に結合して小さな塊を形成している状態(団粒構造)となり、土層中の隙間が増え、保水性や透水性、通気性も高まる(望ましい土壌は、固相(土壌粒子)と液相(水)と気相(空気)の比が4:3:3)。
・堆肥としては発酵牛糞バーク堆肥(低価格で一般的、窒素などの肥料分の有効化時期が遅い)、発酵豚ぷん堆肥(堆肥に含まれる肥料分の50%程度が有効化、肥料のやり過ぎに注意)、発酵馬糞堆肥(入手しにくく高価、微生物が多く良質な堆肥)などがある。
・土壌のpH(酸性度)は野菜づくりに影響する。pHを測る試験紙がホームセンターなどで売られているので、自分の畑のpHを調べてみるのが良い。ほとんどの野菜に最適なpHは5.5~6.5であるが、野菜の種類によって適したpH領域がある。
・pH調整に石灰(炭酸石灰)がよく使われるが、石灰を施すのは使用する1週間前に終える。前年秋に施用してしまうのが最も良い。
・肥料成分の役割:窒素(N)は、葉や茎の生長に必要不可欠で、発芽後のぐんぐん大きくなる時期に特に必要。リン酸(P)は、花や実、根などの生長に必要不可欠。カリ(K)は、植物の新陳代謝を促して根や葉をじょうぶにし病気に強い体をつくる。
・肥料として、化成肥料と有機質肥料がある。化成肥料は成分量が安定して入っていて計算通り施用でき、比較的速効性である。有機質肥料としては魚かす、なたね油かす、大豆油かすなどがあり比較的遅効性であるが、気温上昇に伴い急激に効く場合もある。
・肥料の窒素、リン酸、カリの含有率(%)は肥料袋に書かれている。例えば、「8・9・8」とあるのは、窒素が8%、リン酸が9%、カリが8%含まれていることを示している。この肥料を使って1㎡当たり窒素10gをやる場合には、[10g÷0.08(8%)=125g]と計算し、この肥料を125gやれば良い。
4.種まき
・発芽条件としては温度(一般に20~25℃が適している)、水、酸素(10%以上の酸素濃度が必要)および光(ごぼうやレタスなどの好光性種子やダイコンなどの嫌光性種子がある)が重要である。種子の寿命として、ネギ、タマネギ、インゲンなどは寿命が短く、毎年新しい種を使用する必要ある。ダイコンやエンドウ、ピーマン、エダマメなどは保存して翌年も使用できる。キュウリ、ナス、カボチャ、トマトなどは乾燥して低温で保存すると数年使用できる。
・種を播くときの土は、握りしめて離した時に塊となり、軽く触れると2つに割れる程度の水分状態が最適である。種をまいた後は、種の厚さの約3倍の土をかけて鎮圧する。
・種は、一般に横50cm、縦30cmの間隔をあけ、3cmの深さに3粒まくのが良い。
5.苗植え
・苗としては、生き生きとしているもの、病気や虫がついていないもの、根が白くて多いものなどを選ぶ。
・苗を購入した場合、すぐに植えないで1週間程度自宅等で馴らす。苗を植える場合、適期の晴天で温かい日を選んで植え、苗をあまり深く植えないこと、少し元気がない苗の場合は植える前後に500~1000倍位の液肥を与えておくこと、トマト、ナス、ピーマンなどは植えた直後に短い棒を立てて固定することなどの注意が必要である。
6.病害虫防除
・病害虫が発生しにくい環境をつくる(かん水や追肥等で野菜を健全につくり、日当りや風通しの良い場所で栽培する。ベット栽培やマルチ、シルバーマルチ、虫除けネットなども活用する)。
・病害が発生しているか観察をよく行い、発生初期に対応することが最も重要である。病害なら、病気にかかっている所を摘葉、摘果する。アブラムシやダニは発生初期であれば水の散布だけでよく、アオムシやクビナガハムシ等は捕殺する。
・病害虫を防除する場合、販売している薬の容器に書いてある野菜に、濃度等の方法を守って散布する。

<各 論>
1.トマト栽培
・重要ポイントとしては、良い苗を購入すること、透明や緑色マルチあるいは風よけなどで初期の生育を確保すること、第1花房はトマトトーンの散布で確実に着果させること、第1果房は草勢を見て果実数を調節すること、収穫を終わった果房から下の葉を取ることなどが重要である。
・苗としては、がっちりとしていて、蕾が大きく、花芽が整っているものが良い。
・畑の準備として、㎡当たりの基肥は堆肥3kg、苦土炭カル100g、化成肥料(8-8-8)120gをやり、10cm程度の高さにベットを作ってマルチする。
・主枝を1本仕立てとし、花が咲いたら花房直下の側枝を早めに取る。第1果房がピンポン球大の時に1株当たり1g(8-8-8)の追肥をやる。
・尻ぐされ病の発生が懸念される場合、カルクロン200倍液を何回か散布する。灰色かび病が起こったときは、枯れた花弁を取り除き、風通しを良くし、トリフミン3,000倍を散布する。
2.きゅうり栽培
・きゅうりは比較的高温を好み(昼23~28℃、夜10~15℃)、各葉に日が当たるようにする。栽培上のポイントとしては、うどんこ病抵抗品種の接ぎ木苗で病害を回避すること、最低気温が15℃以上の時に植えマルチを張って地温を上昇させ、活着を促進させることなどである。
・きゅうり果実の表面には元来白い粉(ブルーム;主成分はケイ酸)がついていて、水分の蒸発を防いでいる。しかし、ブルームは農薬と間違われやすいため、最近ではブルームのないブルームレスきゅうりが多く売られている。
・苗としては、葉と葉の間が短くガッチリとしているもの、葉が厚くつやがあって濃緑色の葉をもつもの、根が白いものなどが良い。
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・畑の準備は植える1週間前までに終える。㎡当たりの基肥は堆肥4kg、苦土炭カル100g、化成肥料(8-8-8)200gをやり、10cm程度の高さにベットを作りマルチする。
・栽培においては、主枝1本仕立てとし、古い葉や病気にかかった葉は除き(葉の寿命は50日前後)、果実付近の葉に日がよく当たるようにする。
・病害として、20℃前後では黒星病やベト病、28℃前後ではウドンコ病などが出てくることがある。葉の上部に白い点々ができた場合は石灰が欠乏しており、葉の下部に黒い点々がでた場合は窒素成分が過剰である。
・収穫は、果実が80~120gの時(開花後10日位)に行い、取り遅れは株が疲れるので毎日収穫する。
3.すいか栽培
・すいかは高温を好み(昼25~30℃、夜18~23℃)、開花期には30~35℃で着果が良好となる。トンネル・マルチ栽培をすれば生育が早まり(暑いうちに収穫できる)、実がつきやすくなる。日当りが良く、水はけの良い場所を選んでつくる。連作はしない。
・畑の準備は、定植1週間前までに終える。㎡当たりの基肥は、苦土炭カル100g、化成肥料(8-8-8)60gをやる。
・本ホームページでは、定植、整枝・誘引、人工交配、誘引・追肥・玉直し、収穫などについては省略
4.ねぎ栽培
・ユリ科ネギ属の多年生草本で、冷涼な気候を好む(生育適温は12~22℃)。根は酸素を好むので、通気性・排水性の良い畑で栽培する。
・酸性土壌に弱いので、前年秋か定植1週間前までに、堆肥や石灰を施用して畑づくりをしておく。土壌pHは5.5~6.5が望ましい。㎡当たりの基肥として、堆肥4kg、苦土炭カル100g、化成肥料(8-8-8)100gをやる。
・良い苗、育苗、定植、追肥、培土、収穫、葉ねぎ、やぐらねぎ、あさつき、病害虫などについては省略
5.アスパラガス栽培
・多年生で、1回植えると10年以上は収穫できるが、畑は深いところまで土壌改良をしておくことが必要である。比較的冷涼な気候で生育良好である(光合成適温は16~20℃、若茎の伸長は15~24℃)。
・畑として作土層が深く、地下水位が50cm以下のところを選び、50cm程度まで耕起、混合をしておく。土壌改良として堆肥4kg、苦土炭カル200g、熔リン500g を使用する。㎡当たりの基肥として(深さ20cm程度)、化成肥料(8-8-8)125gと過石60gをやる。
・品種、良い苗、定植、養成期の管理、収穫、病害、害虫などについては省略
6.ズッキーニ栽培
・ウリ科カボチャ属の1年生草本で、ペポ種に属する(ペポカボチャ)。生育適温は18~25℃。初期保温で生育を促進する。
・畑としては、水はけが良く、日当りの良い場所でつくる。㎡当たりの基肥として、堆肥4kg、苦土炭カル100g、化成肥料(8-8-8)50gをやる。
・育苗、定植、管理、収穫などについては省略

 今回の講座は、家庭菜園をやっている人間にとって大変役に立つ話しでした。受講者からお尋ねしたいことが多くあるようでしたが、次回「くるるの杜」に行く時のバスの中で質問を受け、講師から回答をいただく予定です。




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