10月14日（月）いしかり市民カレッジの開校5周年を記念して、記念講座、記念式典、祝賀会を行いました。
1）記念講座 作家・小檜山博氏講演「ひとりでは生きられない」
15：00～16：30 花川北コミュニティセンター 受講者119名
講演の中で小檜山さんは、貧しかった子供の頃や学費もままならなかった高校時代の体験の中で、自分の弱さを感じ、親や人の情けに感謝する心を養ったことを淡々と話され、昔は情報は多ければ多いほど良いと思われていたが、垂れ流しになるほど情報の多すぎる今は、批判力と判断力を養うことが大事なことを説かれました。
また、メールがあるから挨拶は要らないという子供たちが現れている現象に対して、そんな子の親は何を教えているのだろうか、挨拶の言葉には深い意味がこもっている、「"こんにちは"と云う挨拶には、今日は良いお天気ですね、あなたのお母さんはお元気ですか」と云う意味が、「"いってらっしゃい"と云う挨拶には、必ず帰ってくるんですよ」と云う気持ちが、「"ただいま"と云う挨拶には、まっすぐ帰ってきて今ここにつきました」と云う気持ちがこもっている、こんな事をきちんと子供に教える必要がある、と話されました。
人間の子供は、生まれた時は350ｇの脳しか持っていないが13歳で1200gの脳を持つようになる、このように未熟で生まれてくる人間の子供は、母親だけではなく地域や友人、さらに国家がきちんと育てる義務がある。また、幼児は、1歳で5つの言葉を、1歳半で40、2歳で260、3歳で800の言葉を覚えるが、それだからこそ3歳までの教育が大切だと説かれ、人間の生き方を教えるのが教育なのだ、「他人の心を感じとる力、他人と協調できる力、自分の感情をコントロールできる力」を養うことが大事なのだ、と話されました。
また、食についても、39％と云う日本の食料自給率について、自分の食べる物を自分の国で作っていないのは日本だけである、もともと農業は経済原理とは相いれないもので経済原理とは切り離して考えるべきだ、と話されました。
そして、この世は人と人との関係で成り立っている、自分一人で生きられるなどと勘違いしてはならない、人はひとりでは生きられないのだ、ひとりひとりが物事をよく考えなければならない、と結ばれました。
このようなご自分の経験に即したお話は説得力があり、現代の社会に警鐘を鳴らすようなお話には受講者も大変感銘を受けたようでした。
講演の後、2階会議室で、サイン会を行いました。
2）記念式典 17：00～17：30 花川北コミュニティセンター
田岡克介学長（石狩市長）の挨拶で始まり、山田治己運営委員長挨拶のあと、ご来賓の石狩市議会建設文教常任委員会委員長の和田順義さまからご挨拶を頂き、いしかり市民カレッジ生を代表して鷲尾弘之さまからもご挨拶を頂きました。
続いて、開校以来毎年講師を務められて市民カレッジに多大な貢献をされたお三方の講師、田中實さま、村山耀一さま、藤村久和さま（所用により欠席）に感謝状を贈呈しました。
講師の方々への感謝状贈呈の次に、第9回修了証授与式を行いました。
今回は、60講座達成のシルバー修了証を晴山日出男さん、石丸千登勢さん、高橋美恵子さん、90講座・ゴールド修了証を鷲尾弘之さん、菊地要子さん、久蓮山重勝さん、150講座・スーパーゴールドを星野隆司さん、土井勝典さん、井下田賢さん、200講座・ダイヤモンド修了証を星野隆司さん、合田市造さん、熊谷二三男さん、がそれぞれ受証され、田岡学長がおひとりおひとりに修了証を手渡しました。
受証されたカレッジ生の皆さま、おめでとうございます。
3）祝賀会 18：00～19：30 市民プール2階
祝賀会は、ご講演頂いた小檜山博さまや来賓の皆さま、講師とカレッジ生の皆さま、これまでお世話になり今は別の部署に移られた市の職員さんなど多くの方々が参加され、和気あいあいの裡に行われました。特に"太郎と花子の会"による歌・踊りと和楽器演奏のアトラクションには会場が大いに盛り上りました。和やかに歓談するうちにあっという間に終了の時間となり、ご参加の皆さまのご健勝といしかり市民カレッジのさらなる発展を祈念して、祝賀会は閉会となりました。
多くの皆さまのご支援に支えられて、おかでさまで無事に5周年を迎え、5周年を記念する行事も滞りなく終えることが出来たことをここに改めて感謝申し上げます。
