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主催講座12「北海道農業と私たちのくらし」

第1回「北海道の産業構造と農業」

2020/10/15

 10月8日(木)、主催講座12「北海道農業と私たちのくらし」の第1回「北海道の産業構造と農業」を石狩市花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、富良野市のご出身で酪農学園大学名誉教授の中原准一さん、受講者は32名でした。
 中原さんは最初に、「石狩とは、10年ほど前に農業振興計画・審議会で関わりました。その時、市の広さ、特徴のある文化や産業、中でも『とれのさと』のパワーに感銘を受けました」とちょっと石狩を持ち上げてから、お話を始められました。
 「本日は、①道民のくらし②北海道農業の位置づけ③農業と関わる産業、特に食品産業と云う3つのテーマについてお話させて頂きます」
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 以下は、お話の概要です。
1)道民のくらし―他府県と比較した人口、県民所得
①北海道の人口は、5,248,552人(2020年4月)で、全国8番目
しかし、過去20余年間で45万人減少、この1年間でも55,861人減少している。
東京に、人も資本も集中し、トヨタ自動車の牙城である愛知県でさえ減少(転出超過)となるような状況で、グローバリゼーションの波が我々のくらしの中まで押し寄せてきている。結果的に、小さなパイを奪い合っているのが現状で、若い人たちにチャンスが回らず、非正規就業となっている。
②一人当たりの県民所得は、2,617,000円で全国35位(2016年度)
グローバリゼーションにより、北海道の中小の商店や自営業者などの中間層が押しつぶされ、格差社会となってきている。
一人当たりGDP(国内総生産)の国際比較をすると、十数年前日本は世界のベスト10に入っていたが、2018年は26位に下がっている。
2)北海道農業の位置づけ
①北海道農業は、耕地面積約114万ha(2019年)、農家戸数3万5千戸(2019年)、農業産出額1兆2,593億円(2018年、全国シェアー13.8%)、食料自給率206(カロリーベース)で全国のトップに位置する
②農家単位でみると
耕地面積28.5ha(都府県の13倍)、担い手への農地集積率91%(都府県44.1%)、65歳未満比率58.7%(都府県28.5%)、1戸当たり農業粗収益約3500万円(都府県540万円)
北海道の農家は、企業ともみなせる存在。
③品目別にみると
生産量で全国一の農産物の全国シェアーは
小麦61.6%、小豆93.1%、いんげん94.6%、馬鈴薯78.6%、てん菜100%、たまねぎ62.1%、生乳54.4%等々。
ちなみにコメの生産量は、全国シェアー6.6%で新潟県に次ぐ第2位。
※このように誇るべき農産物がたくさんあるので、都府県へ定期、定量で届ける事が重要だが、それを担うべき鉄道輸送の現状はどうか? 利用者減による路線廃止を強行すると、北海道産の農畜産物を府県に移出する手段に支障をきたすのではないか。
※石狩市の今後の課題は、「とれのさと」をどう守り発展させていくのか、厚田、浜益のブランドをどう生かしていくのか、ホクレン・パールライス工場、佐藤水産・サーモンファクトリーなどの食品関連産業も重要だ。また、石狩市は道内でも有数の港湾を抱えLNG(液化天然ガス)輸送船の寄港地であり、ひいては北ガスによる電力供給に寄与している。風力発電(含、洋上発電)が集中的に行われようとしている。
3)農業と関わる産業、特に食品産業について
①食品産業の位置づけ
全製造品出荷額中食品産業が占める比率は全国で9%だが、北海道では、38.5%と非常に高い。さらに道内でみると、全製造業の中で、食品産業は事業所数で37.9%、従業員数で48.5%(おおよそ半分)を占めている。北海道で食品産業がいかに重要かを示す数値だ。
②付加価値率
北海道の食品産業の一番の課題は付加価値率が低い(27.4%)ことで、これは全国で44番目。いかにして加工度を高めて利潤をあげていくか、が最大の問題である。
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 以上が本日のお話の要約ですが、中原さんは最後に「北海道農業は、世界の中でも遜色のない働きをしてはいるが、では実際の実入りはどうなのか、お金が回っているのか、と問うと心許ない面がある。いい農産物がいっぱいあるのだからそれをもっともっと自己主張していかなければならない、そのためには付加価値を高めていく努力が必要なのです」と結ばれました。
 本日は、北海道農業の国内での位置づけはどうなのか、グローバリゼーションが進むなかで何をしなければいけないのか、について非常に分かりやすく話して頂き大変勉強になりました。さらに、合間合間にはユーモアを交えながらの石狩への応援メーセージも頂き、石狩に住む者にとってまことに嬉しいことでした。

 最後に受講者から寄せられたコメントをいくつかご紹介します。
「都道府県の人口の推移や一人当たりの県民の所得の事を踏まえて、北海道農業について勉強させて頂きました。先生の人間性を惜しみなく出しながらの講座は、大変良かったです」
「豊かな見識で身近な農業の概要を分かりやすくお話下さり、ありがとうございました。次回も楽しみにしています。後半の質問タイムと先生のお話は、やはり具体的で切実な問題で有意義に感じました」
「ユーモア混えての進め方、楽しく拝聴できました。次回も楽しみにしています。寒い北国の北海道が期待できる可能性があることに今後も拡大面積で農業経営の安定化、促進を図って欲しい。又消費地迄の輸送体制の改革の必要性を知った」
「北海道と石狩の良いところに気付かせてくれた。北海道農業全体について目をむけさせてくれた」
「大変判りやすく大変良かった。基本的な話が多く、頭に残るので忘れない事が多かった。質問―てん菜糖は、なぜ北海道のみですか。世界的にはどうですか(気候の関係、あまり利益がないから、耕地面積が広く必要だから・・)」




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