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主催講座1「北方領土と北海道」

第3回「新しいアプローチは成功するか」

2018/04/27

 4月26日(木)主催講座1「北方領土と北海道」の第3回「新しいアプローチは成功するか」を花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、北海道新聞社 編集局 編集委員の本田良一さん、受講者は55人でした。

 今回はまず前回お話のあった日ロ両国の交渉経過の復習から始まりました。
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◇日ロ交渉の経過
・クナーゼ提案(1992年)
歯舞、色丹を引き渡し(引き渡しは平和条約締結後)、国後、択捉はそれにならい交渉。交渉がまとまれば、平和条約締結。
・川奈提案(1998年、国境画定論)
択捉島の北側で国境を画定し、当分ロシア統治を認める。施政権返還は別途協議。
・並行協議(2001年)
歯舞、色丹返還条件と国後、択捉の帰属問題を並行協議。両方の合意後、平和条約締結。
・日本側が並行協議を撤回後は、交渉停滞
・プーチンの引き分け発言(2012年)
・安倍、プーチン会談(2016年5月)
新しいアプローチ、8項目の経済協力プラン
・安倍、プーチン会談(2016年12月)
4島共同経済活動協議を開始、墓参手続きの簡素化。
 
 以上のような復習の後、本日のお話が始まりました。
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◇新しいアプローチについて
・2016年12月首脳会談後の安倍首相発言
共同経済活動の枠組みとは、日本でもロシアでもない特別な法的枠組み。
首相が目指すのは「2島返還+アルファ(国後、択捉の共同管理)」か?
・プレス向け声明
特別な制度と云う言葉はなし。
◇共同経済活動の問題点
法的枠組みの問題とマーケットの問題
1)法的枠組みの問題(両国の法的立場を害さない)
安倍談話「ロシアでも日本でもない特別な制度」とプレス声明「(両国の)立場を害するものではない」との間には大きなギャップがある。
「両国の立場を害さない」協定例
・日ソ暫定漁業協定(1977年)
・現行の日ソ(ロ)地先沖合漁業協定(1984年)
実態は、事実上実効支配を認めている。
・安全操業枠組み協定
管轄権を明記していないが、拿捕。銃撃がある。
・貝殻島コンブ民間協定
ソ連の管轄権を認めている。
※法的枠組みの問題で予想される結果は、事実上ロシアの実効支配を認めること。
2)マーケットの問題(作った製品をどこで売るか)
仮に国後島に水産加工所が出来たとすると⇒ロシアの国内市場(極東)はマーケットが小さく、日本では北海道の業者と競合する。
◇共同経済活動(新しいアプローチ)の展望は
①枠組み⇒主権の問題は触れない
②生産物⇒ロシア国内または輸出
そして、最終的な領土問題の解決は、2島返還±アルファで・・
ただし、元島民の想いは別として、±アルファでも国境線が定まることで地元に利となる(外国として対処できる)面もある。
◇共同経済活動をめぐる動き
・交渉の過程での経済人の渡航の枠組みは
日本⇒現行のビザなし渡航で。ロシア⇒4島を含むサハリン州と北海道の短期ビザ免除方式で。
これは、4島をサハリン州の一部と認める形になり、日本は容認できない。
◇5・26に予定されている首脳会談での話し合いで予想される内容
①共同経済活動の企業化を調査(イチゴの温室栽培?)
②今年も空路墓参を実施
③短期滞在ビザ免除の検討
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 以上が、本日のお話の概要ですが、本田さんは最後に、共同経済活動が成功するかどうかは枠組みやマーケットの問題で難しさもある、そして成功すれば領土問題が解決するのかと云うと、一概には云えない面もあるのではないでしょうか、と結ばれました。
 今回の講座では、3回のお話で領土問題についてのこれまでの経過や問題点、建前と実態のズレなどが良く分かりました。

 最後に受講者から寄せられたコメントをいくつかご紹介します。
「三連続で聴講しました。非常にリアルで興味深い内容でした。自分の頭の中では北方領土問題は長い間固まった状態で進展していなかったが、お話を聞いてスッキリとし進むことができました」
「あまり知る機会のなかった四島と北海道に関する事が少し理解出来た思いです。道新の記事を切り取っていますが、本田先生の顔を拝見してより身近に感じられ、より楽しく読むことが出来ます」
「講座を通して感じた事は、元島民の気持ちは理解できるものの、裏で金で解決するしかないのではないか、ロシアは、返還する気はなく金が欲しいのだと思った。言葉遊びをやっているようにも感じる」
「北方領土問題については、近くても遠い話と思っていたが、今回の講話である程度の理解が出来たように思う。安倍首相の唱える〝新しいアプローチ"については、今後の問題点について理解できた」

  
 


 




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