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主催講座14 「あなたは、人口減少社会をどう生きますか?~『地域消滅』と『地域創成』~」

第2回 「北海道の人口減少と『地域創成』の可能性」

2015/11/03

 1030日(金)講座14「あなたは、人口減少社会をどう生きますか?~『地域消滅』と『地域創成』~」の第2回「北海道の人口減少と『地域創成』の可能性」を花川北コミュニティセンターで行いました。講師は、札幌市立大学教授で日本人口学会会長の原俊彦さんで、受講者は33名でした。

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 冒頭、原さんから、「前回は全国の人口問題を中心に、日本の人口問題がどうなっていくのか、その中で少子化の問題、地域で何ができるかの問題について話しをしました。今日は北海道のことに話しを絞り、石狩市のこともふまえて、これから残りの人生をどう生きるのか等についても話しをしたいと思います。」と、本日のテーマについて紹介がありました。

図0第2回タイトル.jpg

 第1節では、石狩市と札幌圏の人口の将来動向について話されました。

図1札幌圏.jpg

 原さんは、これから話される地域振興と将来動向につて説明されました。ず地域人口推計ですが、ある期間のデータで推計するので、途中で何らかの変化があると変わってきてしまい、必ずそうなるというものではないとのことです。しかし、このまま何もしなければそうなる。この面では健康診断の結果と同じで、今のまま何もしなければ確実に病気になるというのと同じで、人口の将来推計も、当たるか当たらないかではなく危険な兆候が出ているとのことで、このまま何もしないと確実にまずい状態になるということです。原さんは、病気より深刻だと話されました。

◆ 人口減少社会の到来

 さて、人口減少社会の到来ということですが、どの位人口が減っていくのか。

図2人口減少.jpg

図にあるように、2010年を100としたとき、2040年には、全国で83.8%になる。総人口の2割くらいが減ってしまう。北海道は76.1%、一番下の線の秋田県は64.6%と35%も減っている。一番上は沖縄県で、ここは出生力も高く、人口も減らないとのことです。

 石狩市はどうか。78.3%と20%位減る。60年にはもっと減るとのことです。いまのままでいくと石狩市の人口は20%位減ってしまう。20%位減るというのはどういう感じか。20%というと全国平均より大きくすごい減り方で激減といえるとのことです。

図3都市人口.jpg

 北海道の各都市の状況もみてみよう。2010年を100として30年後にはどのように変化しているか。

 一番減り方が大きいのが当別町60.8%、次に新篠津村65.6%など人口規模の少ない所が大きく減っている。札幌市は89.4%、江別市78.0%、北広島市77.5%などの減り方の少ない所は、都市化が進んでいる地域である。

 人口の減少に差がある一番大きな要因は、進学移動である。進学移動で若い人達が入って来る大学があるところは減り方が少ない。江別市は、大学が幾つもあり減り方が少ない。

 石狩市も藤女子大があるが規模が小さく78.3%まで減少する。

 

◆ 次に年齢別の人口はどうか。前回話されたように、人口の年齢は3区分で見てみよう。

 ・年少人口15歳未満)

 年少人口でどの位減るか。

図4年少人口.jpg

  石狩市の総人口に対する割合は、2040年で59.8%位で人口全体より減り方が大きい。今の石狩市に住んでいる子供達の数は半分位になってしまうことが分かる。北海道全体が53.8で、石狩市は北海道全体より減り方が少ない。北広島や当別は年少人口の減り方が激しいのがわかる。日本全体が63.7で、北海道全体の方が子どもの減り方が激しいのがわかります。

 何で子どもの減り方が激しいのか。前回話したように少子化が一番進んでいるのが北海道である。全国で下から2番目に位置している。子どもを産む女性の割合が減ると子どもの減り方も大きい。北広島などは人口の移動が大きいのが影響している。

・生産年齢人口(15歳から64歳)

 次に生産年齢人口を見てみよう。

図5生産年齢.jpg

 生産年齢人口は中心となる働き手で、この年齢の人たちが税金を納めるので、減ると税収が落ちる。この人口の減収が直接財政状況の悪化となる。

 

 石狩市の30年後の場合は62.0%となり、今の税率が変わらないとすれば税収が40%減ってしまう事になる。当別町は43.8%ですから、税収が60%も減ってしまう。北海道全体が61.0%だから、石狩市が特に悪いというわけではないが、今後、今住んでいる人たちの老齢化が進み、若い人が出て行くというパターンが治らないい限り何処かで減り出す。

 生産年齢人口が減ると税収が減るだけでなく、地元での消費活動が減り、販売額も減り買う人がいなくなる、そうするとスーパーとかが維持できなくなり撤退していく。特に怖いのが大きな量販店も撤退する、今迄スーパーや量販店があるから何とかなっていたのが、それら無くなるなると買い物も不便になる。

・老年人口(65歳以上)

 老年人口の動きはどうか。

図6老年人口.jpg

 ここで人口の動きがガラット変わる。今迄減っていく減っていくと見てきたが、唯一増えるのが高齢者である。これは、高齢者の人が集まってくるのではなく、今いる人が高齢になって年齢が上がってくるためです。

 2010年を100とした場合の石狩市の30年後の老年人口は、133.4と今より3割くらい増える。札幌市は、173.9と全国の126.5より大きく増える。同じように千歳市も171.3と増える。これら大都市地域はまだ生産年齢人口が多いところは、これからの年齢が上がってくる。これに対して生産人口の減ってきているところは高齢者になる人口も少ない。

 この傾向が一番激しいのが東京都で、これから65歳以上の人口が増えてくる。このままいくと福祉とか介護制などのケアも大変になってくる。このため日本版CCRC計画が動いてきている。これは、東京都とか、関東圏で高齢者がものすごく増えてしまいケアできなくなるので、北海道等とか高齢者の少ない地域に移住させて面倒を見てもらおうという計画が出てくる。

 北海道は、2020年くらいまでに高齢者人口が増えるが、その後増えない。新篠津などはむしろ減りだす。高齢者は無限に生きられるわけではなく、寿命がのびるといっても、限界寿命が120歳ですから、高齢者はある程度になると死ぬ人の方が多くなり、これ以上増えない。

 しかし、老年人口の割合の方は今のところ楽観的であるが、総人口に占める老年人口の比率の方はどんどん上がってくる。北海道は40.7%、石狩市は38.9%。一番比率の高い当別町は、50.3%と住民の半分が高齢者となる。

 65歳以上の高齢化率が50%を超えると、その地域は消滅するという限界集落となるというデータもある。この研究をまとめた先生は、集落だけでなく、自治体も50%を切ると消滅の危機に近づいてくる限界自治体といっている。

 限界集落とは、人口の半分が65歳以上という死ぬ可能性のある人が半分位いるということになる。子どもが減り、生産人口も減る。死ぬ人が多くなれば時間が経てば消滅する事になる。非常に危機的な状態となる。石狩市を含め北海道全体が、全国より20年位早く高齢化が進む。

 もう一つ気になるのが、75歳以上の後期高齢者人口である。

・後期高齢者人口(75歳以上)

後期高齢者との言葉は、最初に後期高齢医療制度と使われた。

図7後期年齢.jpg

 75歳を超えると、寝たきりになる人の割合が一桁上がってくる。認知症などの割合も増えてくるなど、身体の調子が悪くなるのは避けられない。。

 後期高齢者人口も65歳以上の老年人口と同じように都市部で増えてくる。石狩市が179.12010年に比べ1.8倍と増える。増えるとケアができなくなってくる。全国で20%が75歳以上となる。北海道は、2040年には25.5%と4人に1人が後期高齢者となる。

 ここで札幌圏の人口減少問題をまとめておこう。

図8札幌まとめ.jpg

◆ 次に石狩市の年齢構成を見てみよう。5歳刻みである。

図9石狩市.jpg

男子は現在,35-39歳、60−64歳と2つのピークがあるが、全体的に減少しながら65-69歳がピークとなる。また、70歳過ぎると減ってくるが、高齢者が一番多いグループとなる。

図10石狩市女子.jpg

 女子の場合も、男子と同様に、35-3960−64と2つのピークがあるが、全体的に減少してながらシフトし、2040年には65-69歳と90歳以上の2つになる。90歳以上は約2000人となり、最大グループとなる。

 何でこうなるのか。一番大事な要因は、少子化ではなく年齢別の純移動率が問題となる。ここでは15-19歳と20-24歳の移動率がマイナスとなっている。これは石狩市に住んでいたお子さんが進学で出て行ってしまう。また、子供を産む年齢の女性の数が少なくなるから、少子化も進んでいくことになり高齢化が進む。

図11年齢別.jpg

 石狩市の方の人口の動きをまとめると

図12石狩まとめ.jpg

 石狩市の人口は、30年後には78.3%と、50%以上減少する。また、転入超過を増やさないといけない。出て行くのは止められないが、戻ってくる、また入って来る人、子どもを作ろうという人を増やす必要がある。

 北海道全体にいえることですが、これから北海道を担おうというという若い人が減っている。この状態を何とかする必要がある。

 最後に第2節では地域再生の可能性について考えて見ようと、

    『地域再生』の可能性

   ~住みたいまち、住み続けたいまち~

へと話しの確信に入りました。

図21第2節.jpg

◆ ここから先は地域創成の可能性ということで、石狩市について考えて見たい。住みたいまち、住み続けたいまちにする必要があるわけですが、

 最初に超高齢化の実態について、『高齢化「もう限界 』という南区澄川の例を2013418日掲載の北海道新聞の記事から紹介されました。

図22澄川.jpg

 この取材した地区は、既に65歳以上の高齢化率が6割を超えている。ここでどいう問題が起こっているか。買い物はおろか、ごみ出しや雪かきもできない、回覧板を回すだけでも足腰の弱い高齢者には一苦労とのこと、いわば限界に達してくることになる。

◆ 人口減少や高齢化が進んでくると、どういう問題が起きてくるか。

 これまで提示されているデータは平均値であって、実際にはまだらに起きます。従って、地域によっては、早く対応しなければならないところが起きてくる。どういう問題が起きてくるか。空き家とか空き地が目立ち風景が荒廃してくる、遊休施設が増加するという問題も起きてくる。風景が悪くなり寂しい感じとなる。生活手段も老朽化し危険でもある。道路がデコボコのまま、街灯もつかない、というところもでてくる。大学進学や就職による人口流失は高齢化が進んでも止まらない。若い人がいなくなる、お年寄りが相対的に増えてくる、税収も低下してくる。このままいくと住んでいられなくて、地域そのものが存続の危機に陥ることが考えられる。 

◆ では、どうしたらよいのか。

 まちづくりの主役は新高齢層という団塊の世代である。この世代が一番多く、将来的にもこれから増えてくる。団塊の世代というのは第一次ベビーブーム層で、昨年65歳となられた方で、この街でも一番多いグループだと思う。戦後生まれで日本全体でも最多人口グループで、年金支給でも退職2回。平均寿命が延びたので実質年齢に50/80を掛けた位の年齢といわれている。平均年齢80歳で実質50歳くらいというと、戦前であれば40歳位である。

 高学歴であるのもニュー・シニアの特徴で、ビートルズ世代でジーンズやワインを愛好、女性の場合はジェンダー意識も強くいろんな嗜好性も高い。

 こういう人たちを中心にして地域の再開発や再生に取り組むことができるのではないだろうか。例えば地域人口を集約化・混住化を促進推進する場合、小学校の跡地利用とかコミュニティセンターに再生センターを設置し、そこで団塊の世代に活躍してもらう。また転入・転出支援事業、子育て・教育支援事業、介護支援事業、就業支援事業とか、企業支援事業などもできると思います。またご自分達で小学校の跡地などにお店を作って、喫茶店をやったり商売をしてもらったり等商業を活性化することもできる。住民自治とかコミュニティ運営に参加してもらうこともできる。

 団塊の世代は一番多いので期待しているが、必ずしもうまくいっていない事例もある。町内会などにあまり来ない、来ると文句ばかりとかも聞きます。しかし、この人達に活躍してもらう以外に手はない。他に大きなボリューム層があり、元気な人たちがいない。

◆ これから高齢化が進んでくると何が起きてくるか。センテナリアンといって100歳以上の人口がどんどん出てくる。一番新しいデータで5万8千人、6万人というオーダーで、昔は全国で153人しかいなかったが2040年には40万人となる。

 シニアは健康で長生き、平均寿命の調査でも男子85歳、女子90歳まで生きるようになった。そしてお金持ち。全国のデータで見ると60歳以上の世帯では、持ち家率が90%以上で貯蓄額も平均で2300万円とのデータがある。何でそうなっているのか。団塊の世代は高度成長期を生きてきており、景気の良かった時代に貯蓄などができた。従って、これからのシニアは健康で豊かな高齢者が増えてkる分けで、シニアにはもっと頑張ってもらわなければならない。

図23これからのシニア.jpg

 これからのシニアは発想を変えて、支えられる人から支える人へ。皆さんが考えなくてはならないのは、第二の人生、セカンドライフをどう生きるのかを考えなければならない。

 一番簡単なのは働くこと。引退するから困ってしまう。働き続けることで生き甲斐が得られる。同じ仕事を続けるかどうかは別として、何か社会に役立つ仕事(ソーシャル・ビジネス)をしていただればと思います。

図24北のシニア.jpg

 地域再生の主役は高齢者である

図25まとめ.jpg

 鍵を握るのは市民の時代となった。石狩市の方で進めている「創成プラン」の委員会に参加しているが、鍵を握るのは市民だということと前期高齢者の方に活躍してもらうプランを提案している。

 あと特に女性が活躍する社会だと政府も言っているが、女性の方が長生きし元気も良い。そいう意味で女性にもっと活躍していただきたい。そういう社会にする必要がある。

 

◆ まちづくりは、今迄のようにゾーンで分けるのではなく、みんが共存し若い人とお年寄りが混じって暮らすようなまちづくりにしていかなければならいと考えていますと、最後は私達シニア世代の活躍と石狩のまちづくりのへのポイントなど、これから私達が考えどう行動していかなければならないか等をお話しされ講義が終了しました。

 受講生の方々も、これからいろいろ考えていかなければならいと感じられたようです。以下にアンケートの幾つかを紹介させていただきます。

<受講生からの感想>

・大変楽しいけれど考えなければならない講座でした。私の息子・娘にも人口増のために役立ってもらわなければ・・・!

・切実な問題で、日々の暮らしの中感じていることです。(自分自身の行く末も含めて)データーをみながら今後の社会や生活を考えていきたいと思っています。

・高齢化は自然。問題は少子化対策を考える。女性が安心して出産、育児の出来る環境作りが必要。女性が安心して働ける職場作りが特に大切。→将来的に若い人が多くなる事が地域を維持する鍵と思う。

・全国の様子、北海道の様子、札幌圏の様子は、大変よくわかりました。石狩市がかかえる厚田・浜益・花川北の人口の年齢構成をはっきり数字でい示すことが、石狩市民に最も重要な数字だと思います。

 

・カレッジの運営についても、講座の土・日開催や配付資料のカラー印刷などへの意見も寄せられました。




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